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脚本家が古今東西の名作映画を分析
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OP・・・ゴジラに襲われる鈴木家(茶川の小説)

また淳之介を引き取るために川渕が現れる
断る茶川

美香が鈴木家に預けられてくる、美香不満タラタラ
伏線・・・美香のボロボロの色エンピツ
伏線・・・学校で「夫婦」と冷やかされる

伏線・・・ヒロミ、ゴールデン座を抜け出したい

伏線・・・淳之介、給食費を払っていなので給食を遠慮

伏線・・・同窓会の招待状

伏線・・・鈴木、隊の同窓会に参加?

同窓会にて馬鹿にされる茶川

戦友と語り合ってテンションが上がる鈴木
実は戦友は幽霊?

淳之介、給食費を値上がりした米代に当てていたことが発覚

茶川、ゴールデン座へ
ヒロミに男? 茶川、ショック

また川渕登場
MP・・・茶川、淳之介を育てることができることを証明してみせると豪語
茶川、芥川賞を狙うことを決意

伏線・・・
六子、同郷の友人と再会
タケオが悪い人とつるんでいる?

茶川の作品が、芥川賞の最終選考に残る
社内委員「”実力”と”接待(金)”が必要」
金を工面する近所の人々
社内委員、芥川賞を確約

鈴木家に、警察官が狂犬病注意の手紙がを持ってくる
佐久間、タロを連れて行く、追いかける一平と美香
タロは佐久間の家で買われることに

茶川、ゴールデン座を訪れる
ヒロミ、大阪の金持ちの家に嫁ぐことに
ヒロミ、茶川を訪ねるも不在
ヒロミ、泣きながら出ていく

芥川賞受賞祝賀会を前倒しで実施

タケオ、社内委員とつるんで詐欺
六子、激怒

LP・・・茶川の作品、落選
嘲笑する川渕に鈴木が激怒「読んでもいないのに、えらそうなことを言うな」
TP#2・・・茶川の作品「踊り子」・・・ヒロミへの想いを綴った純文学
川渕、読んで「引き裂かれた二人がまた元に戻る? 願望だ。現実はそうはいかない」
ヒロミ、戻ってくる
川渕、帰る

美香とお別れ
一平、色鉛筆をプレゼント
美香「大きくなったら一平君のお嫁さんになってあげる」



・良点……
一作目からの流れを継承
今回は、茶川がメインの群像劇

・悪点……
明確に、3幕にわけるのが難しい
わかりやすいシーケンスの区切りがなかった
一作目ほどのインパクトはない
 
・その他……
 
・ランク(A~Z)……B



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雨の降る羅生門の下で、人間不信に陥っているそま売り、旅法師。
話を聞く下人。
そま売りが回想を始める。

死体を発見するそま売り(再現)
そま売り、検非違使に証言(証言)

旅法師、証言(証言)

多襄丸を捕まえた旅免の証言(証言)

多襄丸の証言「俺が殺した」(証言)
真砂を連れる金沢武弘(再現)
多襄丸、金沢を捕まえる
真砂を抱く
真砂「生き残った男に連れ添いたい」
多襄丸、金沢の縄を解き、決闘の末、勝利
多襄丸「(真砂は)気性の荒い女」

そま売り「多襄丸の話は嘘」

か弱い真砂の証言(証言)
縄で縛られた金沢を斬殺する多襄丸(再現)
蔑んだ目で真砂を見る金沢の死体
真砂、気を失う

そま売り「死んだ男の話も嘘」

霊媒師の証言(証言)
真砂、多襄丸「あの人を殺して」(再現)
真砂、逃げる
多襄丸、縄を切る
金沢、自害

そま売り、下人に真相を話す
多襄丸、真砂に「俺の妻になってくれ」(再現)
真砂「無理(私には決められない)」と、涙
金沢と多襄丸、真砂に愛想を尽かす
真砂、開き直り「女はキチガイじみた愛情を示す男のもの」
多襄丸と金沢が決闘
金沢、死亡
真砂、逃亡

羅生門の中に、赤ん坊が捨てられている
LP(TP#2)・・・赤ん坊を包んでいた着物を盗もうとする下人
そま売り「どいつもこいつも自分のことばっか」
下人「短刀を盗んだのはお前?」そま売り「・・・・・・」←ずぼし?
CL・・・赤ん坊を引き取るそま売り



・良点……
羅生門下(現在)と、検非違使への証言(回想)と、山での金沢殺害イメージ(再現)という3つの時空間を行き来する、面白い構成。
テーマは「人間の心を信じられるか?」
冒頭は、そま売りが人間の心に不信感を抱いているが、CLでは、苦悩の果てに信じている。
キャラの明確な役割分担
  旅法師・・・人間の心を信じる
  下人・・・信じない
  そま売り・・・信じるor信じないの間で揺れている
  他の登場人物・・・自分勝手
総じて、シンプルで良い

・悪点……
赤ん坊を引き取ったのは(人間の心を信じることにしたのは)、何が決め手となったのか?
着物を盗もうとする下人の薄汚れた心に触れて、嫌悪感を抱いたから?
 
・その他……
 
・ランク(A~Z)……A

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東京下町の町並み、建設中の東京タワー
集団就職してくる六子
近所の子供に怒るうだつの上がらない小説家の茶川
ヒロミのところ預けられてくる淳之介
TP1・・・六子、就職先が鈴木オートでがっかり
TP1・・・淳之介を押しつけてくるヒロミ、茶川が面倒を見ることに



淳之介が茶川のファンであることが発覚

伏線・・・手際よく自転車を修理する六子

経歴詐称で起こられる六子、募集が詐欺だと逆ギレする六子
六子、茶川の家の押入れの中に篭城
実は鈴木の間違いだったことが発覚、その後仲直り

伏線・・・淳之介が書いたSF小説がクラスメイトに好評
伏線・・・冷蔵庫の中の腐ったシュークリーム

鈴木家にテレビがくる
近所の人たちと力道山の試合を観戦
テレビが故障、茶川が分解して壊す

六子、シュークリームを食べて倒れる
佐久間から注射を打たれる

冷蔵庫がくる
氷運びが、捨てられた木製の冷蔵庫を見て「・・・・・・」

淳之介の書いた作品を盗作する茶川
淳之介、怒るどころか感動

伏線・・・一平の服のつぎはぎの中にお守り
伏線・・・近所に不審者

淳之介の母が見つかる
淳之介と一平が会いにいくも、出てきた男「いない」
金がなくて帰れない一平と淳之介
一平の服から金
戻ってくる二人

伏線・・・ヒロミ、茶川にプロポーズ?
伏線・・・ヒロミの家の前に、妙な男の姿
伏線・・・鈴木から金を借りる茶川

茶川、万年筆が描かれた絵を見る
サンタ(佐久間)から淳之介に万年筆のプレゼント

茶川、指輪の入っていない箱を出してヒロミにプロポーズ

青森行きの切符をもらうも浮かない表情の六子

ヒロミ、いなくなる

社長秘書が淳之介をお出迎え?

LP・・・六子「田舎に帰っても嫌がられる」「手紙の返事もこない」

LP・・・
社長(父)が迎えに来る
車で連れられていく淳之介
荒れる茶川



TP#2・・・
実は母から手紙がきていた
慌てて上野駅に向かう六子

TP#2・・・
淳之介からの感謝の意が綴られた手紙
追いかける茶川
戻ってくる淳之介
茶川「お前が帰ってきたら迷惑なんだよ(嘘)」

東京タワー完成



・良点……
3幕構成。
巧みな伏線
茶川、六子を柱とした群像劇
目的・動機がはっきりとしていない
強いていうなら、「成長」
OPとEDの東京タワーは、物語前後の茶川、六子の成長の象徴
掘北真紀がはまり役
掘北以外の女優が六子を演じていたら、あらゆるリアリティーが失われていた
構成的には、独立したシーケンス(エピソード)がブツ切りに並んでいるイメージ
ただ、様々なエピソードを通して茶川、六子は確実に成長している

・悪点……
特にない
 
・その他……
 
・ランク(A~Z)……A

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富岡と再開
仏印に赴任後、富岡が接近(回想)
I・I・・・別れ話を切り出す富岡、ゆき子激怒
伊庭と再会
米兵と出会う
富岡「時々、遊びに来てもいいか?」
断りつつも、富岡を追いかけるゆき子

向井の家に泊まる
おせい接近する富岡、ゆき子感づく
MP・・・富岡、田舎へ引越し?
富岡の部屋からおせいが出てくる
ゆき子の腹に子供が、富岡「生んでくれ」
伊庭は新興宗教を経営
産婦人科にて新聞記事を読む
向井におせいが殺される、おせいの情夫は富岡
別れる
富岡の奥さん死亡、葬式の資金を工面するために現れる
電報で旅館に富岡を呼ぶ(来なければ死ぬ)
LP・・・富岡「互いに生き方を変えよう」「伊庭のところへ戻れ」
TP#2・・・富岡、屋久島に行くことに

伊庭が富岡の勤める雑誌社に問い合わせ
ゆき子倒れ
二人で屋久島へ
ゆき子死亡、死化粧を施す富岡



・良点……
台詞が奥深い
貞操観念が硬い当時、許されざる恋愛として画期的な作品であったことが容易に想像ができる

・悪点……
今いち、ゆき子に、感情移入できない(女性は別かな?)。
愛人の富岡が、おせい、飲み屋の娘に手を出すなど好色で、何でこんな奴を慕い続けるのか理解ができないと思うのは私だけか?
この前に見た東京物語に比べると、ずっと劣る。
今見直すには、当時の時代状況に関する説得力に欠ける。
 
・その他……
 
・ランク(A~Z)……D
 

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東京へ

幸一、仕事へ付き添えず
孫が駄々をこねる
紀子が東京案内
紀夫のアパートで休憩
熱海へ、煩くて眠れず
周吉、とも「もう帰ろう」
周吉、服部宅へ
周吉、飲み屋で服部、沼田と飲む
とみ、紀子のアパートに泊まる
志げの家に、酔っ払った周吉と沼田が現れる
東京駅でお別れ
大阪で一泊
LP(TP#2)・・・母危篤

尾道に家族が集結
翌日、母死亡
葬式
食事、志げ「形見ほしい」、幸一と志げと圭三は今晩帰る事に
京子「みんな勝手」
紀子「みんなの生活が一番大事」「父、母から離れていくもの」
紀子、周吉に元旦那のことを忘れていくことに対する苦悩を打ち明ける
周吉、紀子に、とみの形見の時計をプレゼント



・良点……
3幕構成。
ありふれた日常の中に潜むドラマを描いた作品。
見事なキャラクター設定。特に、自分勝手な兄弟。
ゆっくりとしたテンポで丁寧に1シーンを描いている。
周吉ととみの善人ぶりが、かせになっている。
態度には出さないが、東京や子供たちの変化に戸惑う二人の姿が切ない。
熱海で二人が寝る時、ドンちゃん騒ぎしている周りの連中に本当に腹が立つ。
東京という変化の激しい場所が、離れていく親子の関係の象徴。
変化は仕方がない肯定しつつも、変化に抗ってきた純粋な紀子の涙に感動。
その紀子に感謝する周吉も良い。

・悪点……
特にない
 
・その他……
エンタテイメント性に乏しい、退屈、作り手の自己陶酔、湿っぽいetcと、これまで古典作品を敬遠してきたが間違いだった。
じっくり作りこむことの大切だを学んだ。
 
・ランク(A~Z)……AA
 

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プロフィール
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向田スガ子フィールド
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