忍者ブログ
脚本家が古今東西の名作映画を分析
[69] [70] [71] [72] [73] [74] [75] [76]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

・テーマ・・・?

・ログライン(簡易※1行以内)・・・・・・
殺し屋6人が、宝石強盗を実行するも、紛れ込んでいたおとり捜査官のせいで
失敗。事後、生き残った殺し屋が、おとり捜査官が誰なの腹を探り合う。

・ログライン(詳細)・・・
前半・・・おとり捜査官探し。
後半・・・刑事・オレンジ、おとり捜査官であることを隠し通せるのか?
1幕
倉庫に逃げ込んできたホヲイトと半死半生のオレンジ。
ピンクも到着。
ホワイト×ピンク、誰が警察の犬なのか口論。

2幕 
ジョー⇒ホワイト、宝石店強盗の依頼(回想)
ブロンド、人質(刑事)を連れて登場。
ジョー×ブロンド×エディ。ブロンドの釈放を喜ぶ(回想)
人質をしばきまくる。
エディ到着。
ブロンド、人質の耳を切り、ガソリンをぶっ掛ける。
オレンジがブロンドを発砲。実は、オレンジがおとり捜査官。
黒人(上司?)直伝の喋りで仲間から信頼を得るオレンジ(回想)
ジョー、仕事の仕事の説明(回想)
強盗開始(回想)
エディ、人質を殺す。
オレンジ、ブロンドが、仲間を殺して宝石を奪って逃げようとしていると嘘をつく。
エディ、信義に厚いブロンドが?

3幕
ジョー登場、オレンジがおとり捜査官であることに薄々気づいていた。
ジョー、エディ、ホワイト、オレンジ、打ち合いの末死亡。
死に際、自分が刑事であることをホワイトに白状するオレンジ。
ホワイト、オレンジに発砲?


・目的・・・
警察の犬探し。

・インサイト・インシデントとその時間・・・殺し屋達が朝食。巨根話で盛り上がる(OP)

・PP#1(キー・インシデント)とその時間・・・誰が警察の犬なのか?ホワイト×ピンクが口論(0:25頃)

・MPとその時間・・・オレンジ、ブロンドを発砲。実は、オレンジが刑事!(1:00頃)

・PP#2とその時間・・・オレンジ、ブロンドが仲間を皆殺しにして宝石を独り占めしようとしていると嘘をつく(1:30頃)

・天・・・現在

・地・・・倉庫、etc

・人※2面性(共通と憧れ)・・・
ホワイト・・・クール。反面、信義に厚い。
オレンジ・・・おとり捜査官。が、もちろん隠して行動。
他、殺し屋の皆さん。

・良点・・・
人質をしばきまくったり、耳をそぎ落としたりと思わず目を背けたくなるようなリアルバイオレンス。
ほとんどのシーンが倉庫。
倉庫でのシーンを軸に回想をシーンを挟む構。
冒頭の巨根話、黒人蔑視の話、ペニスを頭にくっつける話等、反社会的なセリフのオンパレード。
殺し屋が全員、狂気に満ちていて怖かった。特に、エディ、ブロンド
当時のタランティーノの度胸・勇気を買う。

・悪点・・・
主人公不明 前半・・・ホワイト?、後半・・・オレンジ?
特定の主人公にこだわらないところがタランティーノの良さとも言えるが・・・。
刑事=オレンジの種明かしが早かったような?
実はホワイトも刑事だった、みたいなもう一つ裏切りが欲しかった。
どんでん返しが足りない。

・その他・・・
インディペンデント映画としては一番面白い。
低予算映画を作るときに、ぜひとも見直したい作品の一つ。
いかに特定場所(この映画では倉庫)で魅せることができるか勉強する際に役立つ映画。

・ランク(A~Z)・・・A

拍手[0回]

PR
・テーマ・・・純真、誠実、愚直、仲間の助け、運命

・ログライン(簡易※1行以内)・・・・・・
知能の劣るフォレストが様々なジャンルで成功。やがて、ジェニーとも結ばれる。

・ログライン(詳細)・・・
※(回想)=ベンチに他人相手に話すフォレストによる回想。
※明確な3巻構成ではない。
1幕
●幼少時代(回想)
フォレストを思う母。
ジェニーとの出会い。
いじめっ子から逃げるために走りまくるフォレスト。

●大学時代(回想)
偶然、走りの速さを見込まれ大学進学。
アメフトで大活躍。
フォレスト、全米代表に選ばれる。
ジェニー、ミュージシャンいなる夢をフォレストに打ち明ける。フォレストとは距離を。

●陸軍時代(回想)
たまたま大学の卒業式にてスカウトされて陸軍入隊
⇒フィット!
ババとの出会い。
ジェニー、全裸で演奏。フォレストに見られて愕然。フォレストを疎ましく思うようになり、一旦別れる。

2幕 
●陸軍時代続き(回想)
ベトナム入り。ダン小隊長との出会い。
ベトナム軍の襲撃。ババ死亡。ダン小隊長、両足を失う。
フォレスト、ピンポンにはまる。
帰国。
ブラックパンサーの集会に間違って紛れ込み、広場で演説。ジェニーと再会。
ブラックパンサーともめて、またジェニーと別れる。
軍の特別奉仕隊として中国へ⇒有名人に。アメリカ代表としても活躍。
除隊。
ダン小隊長と再開。荒れるダン小隊長。

●エビ捕り漁師時代(回想)
ババとの約束を守るためエビ捕り漁師に。
ダン小隊長も駆けつける。
嵐⇒大漁。
ババ・ガンプ社設立。
ママが癌で死亡。
エビ漁師をやめて実家へ。
ジェニーが家⇒また出ていく。

●ランナー時代(回想)
急に思い立って走り始める⇒結果的に約3年にわたりアメリカを何度も横断。
ジェニーからの手紙!

3幕
(現在)
ジェニーとの再会。
フォレストの息子との初対面。
結婚。
ジェニー死亡。
運命とは・・・。白い羽にフワフワと漂っているだけなのか・・・。


・目的・・・
成功とジェニーと結ばれる。。

・インサイト・インシデントとその時間・・・補助具が外れ走りまくるフォレスト(0:16頃)

・PP#1(キー・インシデント)とその時間・・・ジェニーとの別れ(0:40頃)

・MPとその時間・・・?

・PP#2とその時間・・・ジェニーとの再開&息子の初対面(2:00頃)

・天・・・大体、20世紀後半

・地・・・アラバマ州の家、ベトナムの戦地、etc

・人※2面性(共通と憧れ)・・・
フォレスト・ガンプ・・・愚直。2面性なし。
ジェニー・カラン・・・フォレストのことを愛している。が、真っ直ぐに生きるフォレストに負い目も。


・良点・・・
フォレストの愚直さ+その愚直さに触発されて彼をフォローする家族・仲間達。
フォレストの出会い・成功といった運命をドライにテンポよく展開していところ。
運命に助けられながら成功していくフォレストと運命に裏切られ続けるジェニーとの対象性がうまく描かれている。
最後、結局ジェニーが病で死ぬところ。結局、人は運命(=宿命、予め決められた道)によって生きているのか?それとも、ただフワフワと(偶然性の連続である日常)を生きているのか?謎かけをして終わっているところが深い。
プレスリー、ジョンンレノン、ケネディ大統領といった、歴史上の人物との競演。

・悪点・・・
特になし。

・その他・・・
総じて良い。
一人の人間の生涯を描いた作品としては、個人的にニューシネマパラダイスより好き。

・ランク(A~Z)・・・A

拍手[0回]

・テーマ・・・妄想、虚構、自己完結、現実逃避

・ログライン(簡易※1行以内)・・・・・・
OPでテディを殺した真相に迫っていく。妻を犯したレイプ犯・ジミーの殺害。

・ログライン(詳細)・・・
<時間軸>
・保険屋時代、顧客としてサミーと出会う。サミーに妻はいない。レナードはサミーを詐欺師と見破る。
・レイプ事件発生。犯人は2人、うち1人はレナードが浴室で射殺。もう一人はレナードを殴って逃亡。
この時点でレナードは記憶障害に。妻は死んでいない。担当刑事はテディ。
・インシュリン多量投与で妻死亡。殺したのはレナード。
・テディの協力でジョン・G殺害。しかし、そのことを忘れてしまう。この時、胸を指差す写真をテディが撮影。
・テディに利用されてジミーを殺害。テディから真相を聞かされ、犯人の追跡=自己の存在理由
が無くなることを恐れたレナードは、テディを犯人と暗示させる証拠を捏造。
・ナタリーの家でドッドの話を聞く。
ナタリーはドッドをレナードに始末させるため、芝居をうつ。
・ドッドと対決
・ナタリーからジョン・Gの情報をゲット。書類を受け取る。
・テディ殺害。ジミーを殺したせいでドッドに追われ、麻薬がらみの事件に巻き込まれるものの、
当初の目的であった、ゲームの阻害者テディを殺すことに成功。
・テディも死に、真実を語る者も居なくなった。これでゲームを阻害する要因は排除した。
これからは生きるために、偽物のジョン・Gを探しつづける。永遠に。

※3幕構成ではない。
逆さ時系列+ジミーを殺すまでの時系列(主にモーテル内でのMO)を交互に展開しつつ、
真相が明らかになっていく構成。
インパクトのあるシーンが抑揚なく続くため、明確に3幕に分けることができない。

・目的・・・
テディを殺しの真相追求、妻を犯したレイプ犯・ジミーの殺害。

・インサイト・インシデントとその時間・・・デディを殺害(OP)

・天・・・現在

・地・・・?

・人※2面性(共通と憧れ)・・・
http://virei.blog.so-net.ne.jp/2006-08-15 参照

・良点・・・
時系列(保険調査員時代の回想込み)+逆さ時系列、双方を用いた斬新な構成。
様々な内なる思惑を抱えた登場人物たちの衝突・葛藤。

・悪点・・・
難解すぎる。
この映画を理解できる人間が果たしてどれくらいいるのか?
アメリカ映画には珍しい、普遍性+商業的要素が抜け落ちた内的志向の強い作品。
内志向作品が悪いとは言わないが、この作品はその傾向が強すぎる。
緩急、抑揚がない。

・その他・・・
構成の勉強にはいいと思う。

・ランク(A~Z)・・・D

拍手[0回]

・テーマ・・・?

・ログライン(簡易※1行以内)・・・・・・
5人の前科のある男達が、謎のギャング”カイザー・ソゼ”からの依頼を受けて
港に停泊している船を襲ってヤクと金を強奪しようとするも結局、謎の男
に殺される。

・ログライン(詳細)・・・
1幕
無実の罪でしょっ引かれる5人(回想)。
釈放(回想)。
港での事件の生き残りヴァーバルに根掘り葉掘り聞くクイヤン捜査官。
半死半生の生き残りの親父”カイザー・ソゼ”を連呼。
キートン新たな人生の再スタートを切るためにヤマに参加することを決意(回想)。

2幕 
密輸業者を乗せたタクシーを襲う。汚職警察官捕まる(回想)。
レッドフットの依頼で宝石商を襲撃。宝石はヘロインが出てくる(回想)。
コバヤシ登場。”カイザー・ソゼ”からの依頼で船に積んであるヤクを強奪するよう指示(回想)。
逃げたフェンスターが殺される(回想)。
コバヤシ殺しを画策⇒失敗(回想)。
コバヤシ、船襲撃を拒否するならば身内を殺すと脅す(回想)。
結局、船を襲撃(回想)。
ヴァーバル以外、全員死亡(回想)。

3幕
クイヤン捜査官「キートン=カイザー・ソゼ」
実はヴァーバル=カイザー・ソゼ?

・目的・・・
”カイザー・ソゼ”の存在に疑問を持ちながらも船を襲撃してヤクを強奪。

・インサイト・インシデントとその時間・・・キートンが謎の男に殺され燃やされる(0:03頃)

・PP#1(キー・インシデント)とその時間・・・ヴァーバルの説得に応じ、強盗に参加することを決意するキートン(0:30頃)

・MPとその時間・・・伝説のギャング”カイザー・ソゼ”からの依頼(0:50頃)

・PP#2とその時間・・・キートン、謎の男に殺される(1:30頃)

・天・・・現在

・地・・・カリフォルニア州

・人※2面性(共通と憧れ)・・・
キートン・・・弁護士の彼女のために悪徳作業から足を洗いたい。が、新たな人生を送るためには身銭が必要。
ヴァーバル・・・臆病、ダメ、キートンを慕っている。が、実は全て悪事を遂行させるための演技。

・良点・・・
カイザー・ソゼの正体が実はキートン。と思いきやヴァーバルというどんでん返しのオンパレードが見応えあり。てっきりキートンが黒幕と視聴者に完全に思わせてしまっているところに、脚本家の力量を感じる。
ヴァーバル×クイヤン捜査官、ベアの捜査(現在)と船舶襲撃に至る過程を(回想)を交互に交えて薦めていくやり方が見所。
ヴァーバル×クイヤン捜査官のシーンで、ヴァーバルがキートンを庇いながらも暗に”キートン=カイザー・ソゼ”という嘘をクイヤン捜査官に刷り込んでいる台詞回し・演出が秀逸。


・悪点・・・
展開が速い。106分の間に色々と詰め込みすぎ。
たまに置いてけぼりを食らうことがあった。

・その他・・・
総じて良い。
いい意味での裏切り、どんでん返しを勉強するためには、サスペンス&ミステリー映画は良い教材になる。

・ランク(A~Z)・・・B

拍手[0回]

・テーマ・・・恋愛、感傷、郷愁

・ログライン(簡易※1行以内)・・・・・・
映画に見せられたサルヴァトーレが父親代わりのアルフレードに導かれながら、成長していく。

・ログライン(詳細)・・・
※3幕構成というより3部構成(1時間ドラマ×3本のイメージ)
1部
映画嫌いの母親やアルフレードから止められながらも
足繁くシネマパラダイスに通う。
アルフレードの付き人となり映写技師としての修行が始まる。
シネマパラダイスが火事。

2部 
ニューシネマパラダイス開館。専属映写技師となる。
サルヴァトーレ、青年に。
エレーナとの恋。
徴兵。
エレーナとの別れ。
サルヴァトーレ、アルフレードの薦めによりローマへ。

3部
アルフレードの葬式に参加。
エレーナの娘の跡をつけエレーナの居場所を突き止める。
ボッチャとエレーナが結婚していたことが発覚。
母のサルヴァトーレへの想い。
エレーナと再開。
実はアルフレードがサルヴァトーレとエレーナを分かれさせていたことが発覚。
キスシーンばかりのフィルムの映像を見る。
ニューシネマパラダイス爆発。

・目的・・・
成長。

・インサイト・インシデントとその時間・・・アルフレードが死んだとの連絡が入る(0:05頃)

・PP#1(キー・インシデント)とその時間・・・シネマパラダイスが火事。アルフレードが重症(0:58頃)

・MPとその時間・・・エレーナと結ばれる(1:30頃)

・PP#2とその時間・・・サルヴァトーレ、アルフレードの助言に従いローマへ(2:00頃)

・天・・・第二次大戦中

・地・・・シチリア島

・人※2面性(共通と憧れ)・・・
サルヴァトーレ・・・紆余曲折ありながら、アルフレードに導かれ成長。
アルフレード・・・サルヴァトーレに人一倍の愛情。が、その成長を想い、時には突き放す。

・良点・・・
一人の男の成長していく様子を非常に丁寧・ゆっくり描いている。
セックスシーンや個性豊かなシネマパラダイスの観客、ドイツに引っ越していく同級生etc
話の本筋と関係のないシーンが多いが、これが後半(3部)の郷愁を引き立て
クライマックスのニューシネマパラダイス爆発、エレーナとの再開、母との話、キスシーンの映像鑑賞
シーンへと繋がっていく。
本筋と関係のないシーンを極力カットして、スピード感を求める現在のドラマ・映画では、
あまりお目にすることができない作品。


・悪点・・・


・その他・・・
年をとればとるほど良さが分かる作品。
結局、人は大人になっても自分の礎を築いてくれた故郷・人を想うということを
分からせてくれる作品。

・ランク(A~Z)・・・A

拍手[0回]

プロフィール
HN:
向田スガ子フィールド
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) 脚本家的映画分析ログ All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]