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脚本家が古今東西の名作映画を分析
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・テーマ・・・全体主義社会、管理

・プレミス・・・治療によって暴力や性行為に生理的拒絶反応を示すようようになった青年が、本来の自分を取り戻す話。

・ログライン(=簡易ストーリー※1行以内)・・・
自由奔放な生活を送るアレックスが、殺人の罪で服役。治療によって暴力や性行為に生理的拒絶反応を示すようようになってしまい、本来の自分を取り戻そうとあがく。監禁されていた部屋から飛び降り病院に運ばれ徐々に回復していくのであった。

・ハコ(シーケンス)・・・
1幕(発端)
ホームレス、ビリーボーイ一味に暴行
作家宅に侵入
⇒婦人をレイプ
自宅でナンパした女二人と3P
グループが新体制に?
⇒アレックス、復習
⇒元の体制に?
金持ちが住む一軒家に潜入
⇒仲間の裏切りにあい警察に捕まる

2幕(葛藤=ドラマ)
※イラ・タイプorマヨタイプ
※いかにストーリーを止めているかに注目
※いかに主人公を困らせているかに注目
刑務所では模範囚として真面目に生活(イラ)
ルドヴィコ療法を受けることを志願(マヨ)
⇒内務大臣、アレックスを指名
ルドヴィコ治療センターへ移動
⇒瞬きせずに暴力シーンが盛り込まれた映画を見る(目撃している暴力と自分が置かれている状況をリンク)(イラ)
⇒吐き気(イラ)
⇒翌日以降も続く(イラ)
2週間後、デモンンストレーションで暴力を受けるアレックス(イラ)
⇒吐き気(イラ)
⇒靴を舐めて許しを請う(マヨ・イラ)
裸の女が登場
⇒乳を揉もうとすると(マヨ)
⇒やっぱり吐き気(イラ)⇒ルドヴィコ療法の成果が証明された
釈放
帰宅
⇒とまどう両親、煙たそうな下宿人・ジョー(イラ)
⇒家を出る(マヨ)
ホームレスたちに暴行を受ける(イラ)
⇒事態の収拾に入った警察官達が昔のグループの仲間だった(イラ)
⇒元・仲間たちから暴力を受ける(イラ)
作家の家に逃げる
⇒作家、アレックスの事を思い出す(イラ)
⇒作家、記者を呼ぶ(イラ)
⇒記者、質問攻め(イラ)
⇒睡眠薬?が効いたのか、アレックス気を失う(イラ)
※作者と記者は、反権力者。アレックスを利用して、ルドヴィコ療法を推進している現政府を非難しようとしていた
個室に監禁されたアレックス、階下から第9が流れてくる(イラ)
⇒飛び降り自殺を図る(マヨ・イラ)

3幕(結末)
※いかに転がしているかに注目
病院にて徐々に回復していくアレックス
※性行為・暴力に対して拒否反応が緩和されていく
内務大臣が訪問
⇒政府支持率の回復のために、ルドヴィコ療法から回復していることをアピールすることで同意
女とSEXするシーン、回復!!


・プロットポイント
インサイト・インシデントとその時間・・・ホームレス、ビリーボーイ一味に暴行(OP)

PP#1(=キー・インシデント)とその時間・・・仲間の裏切りにあい警察に捕まる(0:45頃)

・目的・・・刑務所及び治療による拒絶反応(全体主義、管理)からの脱却

・MPとその時間・・・ルドヴィコ療法終了(1:20頃)

・PP#2とその時間・・・飛び降り(2:00頃)

・TPとその時間①・・・ルドヴィコ療法から回復の兆候

・天・・・近未来

・地・・・不明

・主人公
アレックス

キーワード・・・自由奔放

極端なクセ・こだわり・・・行き過ぎたSEX・バイオレンス

弱点(共通点)・・・キーワード参照

公・・・キーワード参照
私(住んでいる場所etc)・・・抑圧的な環境や己の体に我慢の限界がきている

敵役(いい人?)・・・刑事、刑務所の警官、元仲間、作家

・良点・・・
スリーアクトストラクチャー。
3Pの早送りシーンや、ビリー一味との決闘シーン等、印象に残る。
クール、ニュー、ハイセンス!!!ファッション性高し
キューブリック=芸術家
下手したら暴力肯定と受け止められてしまうくらい、当時の社会的規範・倫理観の限界に挑んでいる。
今の作品では、こういう挑戦的作品をあまり見ることができない。

・悪点・・・
3幕の転がしがほとんどなかった

・その他・・・
今見ても斬新。
映画界に一石を投じた歴史的作品だと思う。

・ランク(A~Z)・・・A

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