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脚本家が古今東西の名作映画を分析
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・タイトル・・・

・ターゲット・・M1、M2

・テーマ・・・核の脅威、人間の愚かさ

・売り・・・米国とソ連の核をめぐる緊迫の駆け引きをシニカルに描いている

・狙い・・・戦争の馬鹿馬鹿しさに共感してもらう

・プレミス・・・ソ連へ核投下を阻止する話

・ログライン(3行ストーリー)※設定と内容・・・
政府の許可なく遂行されるソ連の核投下を阻止しようとする話。

・ハコ(シーケンス)・・・
1幕(発端)
ソ連で核兵器が開発されたというラジオニュース
リッパー将軍、無断でR作戦指示
⇒戸惑うB52戦闘員

2幕(葛藤=ドラマ)
※イラ・タイプorマヨタイプ
※いかにストーリーを止めているかに注目
※いかに主人公を困らせているかに注目
マンドレイク大佐、リッパーに引き返すべきと進言
⇒リッパー拒否(イラ)
マフリー大統領激怒
ダージドソン将軍「連絡不可」「呼び戻しは無理」(イラ)
マフリー「ソ連の大使を呼ぶ」
大使、国防省作戦本部内を隠し撮り(イラ)
⇒ダージドソンと取っ組み合い
パープルソン基地にアメリカ空軍の別隊が近づいてくる(イラ)
マフリー、ソ連・ディミトリ大統領に「核爆弾を落としたら迎撃してほしい」(イラ)
ディミトリ「皆殺し(核爆弾を使う)」(イラ)
パープルソン基地に銃弾(イラ)
ストレンジラヴ博士 「人間の手による誤爆を防ぐために核兵器は完全自動(もうソ連の核を止めることはできない)」(イラ)
リッパーの行き過ぎた反ソ、反共の話を聞かされてマンドレイクウンザリ(イラ)
リッパー、CRM装置の暗号を教えてくれない(イラ)
結局、リッパーは自殺(イラ)
B52一機にミサイルが直撃(イラ)
暗号が分かるが、別隊に捕まってしまうマンドレイク(イラ)
低空飛行を続けるB52(ソ連のレーダーに引っかからず)(イラ)
マンドレイク、マフレーにTELがつながらず(イラ)
⇒つながる
呼び戻し成功

3幕(結末)
※いかに転がしているかに注目
B52一機がまだ残っていたことが発覚
⇒ディミトリ激怒
⇒マフリー「迎撃してくれ」
B52内のコング少佐、水素爆弾とともに落ちていく⇒爆発
博士「(人類生き残りのため)地底に暮らせばいい」「男性一人に女性10人を交配すれば現在の国民総生産に追いつく」「女性は性的に魅力のある者だけを地底に」
録音しているソ連大使

・プロットポイント
インサイティング・インシデントとその時間・・・ ソ連で核兵器が開発されたというラジオニュース(OP)

・PP#1(=キイ・インシデント)とその時間・・・リッパー将軍、無断でR作戦指示(0:07頃)

・目的・・・ソ連への水素爆弾投下を阻止する

・MPとその時間・・・ディミトリ「皆殺し(核爆弾を使う)」(0:45頃)

・PP#2とその時間・・・B52の呼び戻し成功(1:13頃)

・TPとその時間・・・爆発(1:27頃)

・天・・・冷戦下

・地・・・国防省作戦本部、パープルソン基地、上空戦闘機内etc

登場人物(職業、性格etc)
※公・私の二面性を意識
※キーワードから発想
※極端なクセ・こだわりを掘り下げる
※弱点(共通性)があること
※敵役(善人であればなお良い)

・参考文献/サイト

・良点・・・
3幕構成。
キューブリックの作品は何気に構成がしっかりとしている。
リッパー将軍の偏った反ソ・反共主義、マフレー大統領の迎撃指示、博士の人類存亡のための案等・・・葛藤があるたびに、進められていくありえない展開。
究極のブラックユーモア作品。日本では100%制作できない。

・悪点・・・
なし

・その他・・・

・ランク(A~Z)・・・AA

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向田スガ子フィールド
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