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脚本家が古今東西の名作映画を分析
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・テーマ・・・管理社会、反体制

・プレミス・・・精神患者を装った男が病院に反抗・逃亡する。

・ログライン(=簡易ストーリー※1行以内)・・・
刑務所の強制労働を逃れるために精神病院に入院してきたマクマーフィーが、婦長の管理体制に反抗。逃亡するも失敗に終わり、最後は治療により廃人同然となるのだが、彼の意思を告いだチーフが見事逃亡するのであった。

・ハコ(シーケンス)・・・
1幕(発端)
患者たち順番に薬を飲む
マクマーフィー入院
院長と対談
患者同士、不毛な口論
マクマーフィー「院長を1週間以内にやめされる」

2幕(葛藤=ドラマ)
※イラ・タイプorマヨタイプ
※いかにストーリーを止めているかに注目
※いかに主人公を困らせているかに注目
ワールドシリーズを見たい(イラ)
⇒婦長、拒否(イラ)
コントロールバネルを外そうとするも(イラ)
⇒失敗(イラ)
⇒マクマーフィー「けどチャレンジした」
次の日、またワールドシリーズを見たい(イラ)
⇒過半数の賛成を得られず(イラ)
⇒過半数GETしたが・・・
⇒婦長、ミーティング終了後だったので却下(イラ)
院長、マクマーフィーは精神患者ではないのでは?(イラ)
マクマーフィー、患者たちを引き連れてて逃亡
⇒船を盗む
⇒魚釣り、楽しげな患者たち
⇒ビリー。マクマーフィーの女に恋
⇒魚、釣れる
⇒上空にヘリ(イラ)
院長「労働農場に戻すべき」(イラ)
⇒婦長「救えるはず」
いつまでも拘留されるという事実&煙草配給中止(イラ)
⇒チャズウィック、チーフ、マクマーフィン激怒(イラ)
チーフ、実は喋れた、チーフとカナダへ逃亡する約束
マクマーフィン、電気ショック療法を受ける(イラ)
マクマーフィン、女に車を持ってくるよう依頼
⇒チーフ逃亡を拒否(イラ)
⇒女たち&患者たちでパーティー
⇒異変に気づいた?宿直の婦長(イラ)
⇒ばれず
⇒酒盛り
⇒ビリーと女、SEX

3幕(結末)
※いかに転がしているかに注目
翌朝、マクマーフィン、酔っ払って逃げることができず
婦長、ビリーの件は彼の母に言うと
⇒ビリー自殺
⇒怒りノマクマーフィン、ビリーの首を絞める
マクマーフィン、逃げたか?
⇒戻ってくる。頭には縫い傷。廃人同然の姿
⇒チーフ、マクマーフィンを枕で窒息死させる
⇒チーフ、コントロールパネルで窓を突き破り逃亡

・プロットポイント
インサイト・インシデントとその時間・・・患者たちが順番の薬を飲む異様な光景(OP)

PP#1(=キー・インシデント)とその時間・・・婦長に敵対心(0:30頃)

・目的・・・病院サイドに徹底反抗、自由を勝ち取る

・MPとその時間・・・患者たちを率いて院外に逃亡(0:55頃)

・PP#2とその時間・・・逃亡を決意(1:25頃)

・TPとその時間①・・・ビリー、自殺。怒りのマクマーフィ、婦長の首を絞める(2:00頃)
・TPとその時間②・・・チーフ、廃人になったマクマーフィを殺し、逃亡(2:05頃)

・天・・・現在

・地・・・精神病院

・主人公
マクマーフィー・・・反体制。自由主義者。好戦的。後先を考えず。

キーワード・・・

極端なクセ・こだわり・・・

弱点(共通点)・・・

公・・・

私(住んでいる場所etc)・・・

敵役(いい人?)・・・抑圧的な婦長、他病院関係者

・良点・・・
スリーアクトストラクチャー。
抑圧的な婦長+病院VS一人の反体制者・マクマーフィという大VS少という構図。
(閉空間型だからできる構図。ショーションクの空と同じ)
2幕でマクマーフィンの行動が他の患者に影響を与えて、病院の治療では不可能だった
自立心の芽生えが促されていく様子が良い
マクマーフィンを含めた患者たちのリアルな演技。

・悪点・・・
管理・抑圧の象徴・婦人が、完全に道徳的・人道的ないわゆる悪というわけではない。
(彼女の管理・抑圧は、本当に患者を救いたいという彼女なりの正義からの産物)
ゆえにマクマーフィンがなぜ、そんなに婦人を管理体制を忌み嫌うのか、その動機が弱い。
ゆえに、マクマーフィンに感情移入ができなかった。ただのクレイジーな人という印象。それ以上でも以下でもなし。
2幕で、マクマーフィンが何の目的もなくただ反抗しているシーンが続くところ。
少し停滞してしまっている。

・その他・・・良かった。悪点に記入したところ以外は。

・ランク(A~Z)・・・B

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・テーマ・・・重荷を背負って同じ場所に

・ログライン(簡易※1行以内)・・・・・・
太った母、知的障害を持つ弟と姉、妹の面倒を見るギルバ-トが、旅人のベッキーと出会いを通じて家から出ることに思いをはせる。

・ログライン(詳細)・・・
1幕
ギルバートの店にベッキー登場。

2幕 
カーヴィーの旦那が溺死。
アーニー拘留。母、留置所へ。帰り際、周囲の人達の好機の視線に晒される。
カーヴィーとの別れ。
ギルバート、ケーキを食ったアーニーに暴行。ベッキーの助けで仲直り。

3幕
母、ギルバートに謝罪。
ベッキー、母に会う。笑いません。
ベッキーとの別れ。
自力で階段を上る母。
母、死亡。
家を燃やす。
1年後、ギルバートとアーニー、ベッキーと一緒に旅に。


・目的・・・
ベッキーとええ感じに。

・インサイト・インシデントとその時間・・・アーニー、ガスタンクを上る(0:10頃)

・PP#1(キー・インシデント)とその時間・・・ベッキーとの出会い(0:25頃)

・MPとその時間・・・アーニーが拘留(1:00頃)

・PP#2とその時間・・・ギルバート、アニーに暴行(1:25頃)

・天・・・現在

・地・・・アイオワ州の小さな町

・人※2面性(共通と憧れ)・・・
ギルバート・・・町を家を出たい。が、母やアニーを置いていけない。
アーニー・・・???
ベッキー・・・フリーダム。ゆえに、雁字搦めのギルバートが不憫に思える。

・良点・・・
3幕構成。
ディカプリオの空気の読めなさ。
ベッキーとの交流(交際)による、自由になりたい願望の微妙な表面化・顕在化を、うまく脚本・演出で表現している。

・悪点・・・
退屈。まったりしすぎ。
ヒューマンドラマとはいえ、少しはサスペンス的要素があれば良かったかな。

・その他・・・
いい映画だとは思う。
人間関係のしがらみを放棄せずに我慢し続けたら、いずれ、良いことがあるということを訓示している映画。

・ランク(A~Z)・・・D

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・テーマ・・・不倫、真実の愛

・悪点・・・
退屈すぎる。長い。
途中で見るのをやめた。
また機会があれば見ようと思うが・・・
文学的な要素が濃すぎ。能書きが多い。
映像作品としてはどうかと思う。

・ランク(A~Z)・・・Z

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・テーマ・・・差別

・ログライン(簡易※1行以内)・・・・・・


・ログライン(詳細)・・・
1幕
※様々な人を取り巻く差別について
アンソニーとピーター、リックの車を盗む。
グラハム、白人麻薬捜査官による黒人刑事の銃殺事件の取調べ。
リック、飲酒テストでクリスティンの体を触りまくり。
ファハド、錠前屋のダニエルに錠を直すよう依頼。が、ダニエルはドア自体を交換しないと無理と。
etc

2幕 
ライアン、転倒した車の中にいるクリスティンを救出。
グラハム、検事補佐に害者の刑事が、コカイン中毒で売買をしていることを伝える。
ハンセン、キャメロンをかばう。
ファハド、ダニエルの娘を撃つ⇒なぜか助かる。
etc

3幕
ハンセン、ピーターを手違いで撃ってしまう。
アンソニー、タイ・カンボジア人を解放。
etc

・目的・・・
差別にどう対応していくのか、またどう自分自身が変わっていくべきか

・インサイト・インシデントとその時間・・・リアと中国人女性が追突事故(OP)

・PP#1(キー・インシデント)とその時間・・・1幕参照

・MPとその時間・・・2幕参照

・PP#2とその時間・・・ハンセン、ピーターを手違いで撃ってしまう(1:28頃)

・天・・・現在

・地・・・いろいろ

・人※2面性(共通と憧れ)・・・
差別する側・・・歩み寄らなければ・・・
差別される側・・・被害妄想が強すぎじゃあ・・・自分で自分を貶めているだけじゃあ


・良点・・・
別時系列同時進行型※別々ストーリーが同時に進められる。が、どこかで関係している。
構成が混沌とせず綺麗にまとめられてあった。
差別する側が差別されたり、差別される側が差別したりと、立場が変わって差別問題について各々が考えさせられる話。
非常にメッセージ色の強い作品で、差別する側がやめろ、差別される側は自分を貶めるようなマネはよせというのが作者の伝えたかったところでありテーマ。


・悪点・・・
総じてよかった。
多民族国家でない日本人は、この映画をみてピンとこないかも。

・その他・・・
別時系列同時進行型映画では一番よい見本になる映画だと思う。


・ランク(A~Z)・・・B

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・テーマ・・・純真、誠実、愚直、仲間の助け、運命

・ログライン(簡易※1行以内)・・・・・・
知能の劣るフォレストが様々なジャンルで成功。やがて、ジェニーとも結ばれる。

・ログライン(詳細)・・・
※(回想)=ベンチに他人相手に話すフォレストによる回想。
※明確な3巻構成ではない。
1幕
●幼少時代(回想)
フォレストを思う母。
ジェニーとの出会い。
いじめっ子から逃げるために走りまくるフォレスト。

●大学時代(回想)
偶然、走りの速さを見込まれ大学進学。
アメフトで大活躍。
フォレスト、全米代表に選ばれる。
ジェニー、ミュージシャンいなる夢をフォレストに打ち明ける。フォレストとは距離を。

●陸軍時代(回想)
たまたま大学の卒業式にてスカウトされて陸軍入隊
⇒フィット!
ババとの出会い。
ジェニー、全裸で演奏。フォレストに見られて愕然。フォレストを疎ましく思うようになり、一旦別れる。

2幕 
●陸軍時代続き(回想)
ベトナム入り。ダン小隊長との出会い。
ベトナム軍の襲撃。ババ死亡。ダン小隊長、両足を失う。
フォレスト、ピンポンにはまる。
帰国。
ブラックパンサーの集会に間違って紛れ込み、広場で演説。ジェニーと再会。
ブラックパンサーともめて、またジェニーと別れる。
軍の特別奉仕隊として中国へ⇒有名人に。アメリカ代表としても活躍。
除隊。
ダン小隊長と再開。荒れるダン小隊長。

●エビ捕り漁師時代(回想)
ババとの約束を守るためエビ捕り漁師に。
ダン小隊長も駆けつける。
嵐⇒大漁。
ババ・ガンプ社設立。
ママが癌で死亡。
エビ漁師をやめて実家へ。
ジェニーが家⇒また出ていく。

●ランナー時代(回想)
急に思い立って走り始める⇒結果的に約3年にわたりアメリカを何度も横断。
ジェニーからの手紙!

3幕
(現在)
ジェニーとの再会。
フォレストの息子との初対面。
結婚。
ジェニー死亡。
運命とは・・・。白い羽にフワフワと漂っているだけなのか・・・。


・目的・・・
成功とジェニーと結ばれる。。

・インサイト・インシデントとその時間・・・補助具が外れ走りまくるフォレスト(0:16頃)

・PP#1(キー・インシデント)とその時間・・・ジェニーとの別れ(0:40頃)

・MPとその時間・・・?

・PP#2とその時間・・・ジェニーとの再開&息子の初対面(2:00頃)

・天・・・大体、20世紀後半

・地・・・アラバマ州の家、ベトナムの戦地、etc

・人※2面性(共通と憧れ)・・・
フォレスト・ガンプ・・・愚直。2面性なし。
ジェニー・カラン・・・フォレストのことを愛している。が、真っ直ぐに生きるフォレストに負い目も。


・良点・・・
フォレストの愚直さ+その愚直さに触発されて彼をフォローする家族・仲間達。
フォレストの出会い・成功といった運命をドライにテンポよく展開していところ。
運命に助けられながら成功していくフォレストと運命に裏切られ続けるジェニーとの対象性がうまく描かれている。
最後、結局ジェニーが病で死ぬところ。結局、人は運命(=宿命、予め決められた道)によって生きているのか?それとも、ただフワフワと(偶然性の連続である日常)を生きているのか?謎かけをして終わっているところが深い。
プレスリー、ジョンンレノン、ケネディ大統領といった、歴史上の人物との競演。

・悪点・・・
特になし。

・その他・・・
総じて良い。
一人の人間の生涯を描いた作品としては、個人的にニューシネマパラダイスより好き。

・ランク(A~Z)・・・A

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