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脚本家が古今東西の名作映画を分析
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●テーマ……辛さ、悲しみを受け入れることができるか



●ログライン・プレミス(一言で言える面白いストーリー)……母を亡くした少年が、残虐な宇宙人に囚われた恋人を助けに行く。
・7の要素
  1.皮肉
  2.イメージの広がり
  3.ターゲット層
  4.制作費
  5.主人公を描写する的確な形容詞
  6.悪役を描写する的確な形容詞
  7.人間だったら誰でも共感する原始的な目的(動機)
・ここまでをできればテスト・マーケティングする



●ジャンル……1
・10のジャンル
  1.家の中のモンスター
  2.金の羊毛…主人公が何かを求めて旅に出す。変化していく。
  3.魔法のランプ
  4.難題に直面した平凡な奴
  5.人生の節目
  6.バディと友情
  7.なぜやったのか
  8.バカの勝利
  9.組織の中で
  10.スーパーヒ-ロー



●登場人物
<<主人公>>
・設定された状況の中(ログライン)で、一番葛藤する
・感情が変化するのに一番時間がかかる
・楽しんでもらえる客層の幅が一番広い
・共感できる人物
・学習・キャラ変え(=成長・変化)のある人物
・応援したくなる人物
・最後に勝つ価値のある人物
・原始的でシンプルな動機がある
・行動的な人物(受動的では駄目)
・公/私(裏/表)の二面性or多面性を意識
・キーワードから発想
・極端なクセ・こだわりを掘り下げる
・共通性(弱点)と憧れ性があること
・今の人と逆を向いている
 ※リアクション(こういう状況をつくれば、こう動く)から発想
・新しいキャラが重宝される!!! ※現在のドラマはキャラモノ重視の時代
<<その他>>
・敵役を魅力的に(困った善人or超度級とんでもないワル)
・キャラの棲み分け「YES」「NO」「中立」「ボケ」等をしっかりと
・今(現在性)を盛り込む

ジョー
モンスター映画作り、模型作りが好き。
母を亡くした悲嘆にくれている。父とも、うまくいってない。
アリスを助けたい(もう母のように、大切な人を失いたくない)。
でも宇宙人は恐ろしい。



★ログラインに戻ってもう一度チェック、膨らませる



●構成(プロット)
・カード(シーケンスorシーン)を40個用意
  内訳>1幕…10個、2幕前半(MPまで)…10個、2幕後半…10個、3幕…10個
・+/-…シーケンスorシーンの始まり/終わりの感情の変化。必ず逆になるように。
・><・・・葛藤。1つのシーケンスorシーンに最低1つ入れる。

1幕(発端)

▽オープニング・イメージ(00:01)
・ファイナル・イメージと対

工場にて母が死亡。

▽テーマの提示(00:05)

母の葬式。
悲しみのジョー。

▽セットアップ(00:01~00:10)
・説明不足にならないように注意
・主人公に足りないものを見せる
・伏線を張る

4ヵ月後。
映画の撮影にアリスが出演することに。
父に、合宿に行くように薦められる。
アリス名演技。ジョー見入ってしまう。

▽きっかけ(00:12)※00:05~00:10、OPの場合もある。
・インサイティング・インシデント(=事件)

列車と車が衝突。

▽目的(=ドラマ上の欲求=モチベーション)
・明確にする。ストーリーの肝。
・一直線にしたほうがよい
・3アクトを用いてストーリーにうねりをつける
・I.IやPP#1などで決定。例外も多い。

列車事故の謎を解決する。

▽悩みのとき(00:12~00:25)
・日常から非日常へと向かい悪戦苦闘

逃げ惑うジョーたち。
謎のキューブ発見。
車の中にいたウッドウォード「誰にも言うなよ」
警察に追われる。

▽第1ターニング・ポイント=第1プロット・ポイント(00:25)
キイ・インシデント(=事件)がくることが多い。
・I.Iと対。悪いことであれば良いこと、良いことであれば悪いことが起きる

事故のあった駅でパニック映画をとることに。



2幕(葛藤=ドラマ)
・イラ・タイプorマヨタイプ
・いかにストーリーを止めているか
・いかに主人公を困らせているか
・伏線を引いておいて、TP#2(PP#2)に活かす
・障害は魅力的且つ主人公に危害を及ぼす(カタルシスを生むために)
・障害は約3つが目安

▽サブプロット(Bストーリー)(00:30)
・息抜きタイム
・ラブストーリーがくる場合が多い
・誰かが作品のテーマを提示

アリスとのラブストーリー
父の捜査

▽お楽しみ(00:30~00:55)

列車は軍のもの?ウッドウォードは、何か意図があってわざと突っ込んだ。
保安官とスーパー店員が謎の死。
車等の機械が故障しまくり。被害、続出。
ジョー父、軍の無線通信を傍受「ウォーキング・ディスタンス作戦」
ジョー父「アリスとつるむな」
ウッドウォード、軍に殺される
ジョーのキューブが自宅の壁を貫通

▽ミッド・ポイント(00:55)
・<絶好調>か<絶不調>のどちらか
・いきなり危険度がアップ
・「すべてを失って」と逆の関係
・引き返すことができない事件が起こる

アリスが宇宙人にさらわれる

▽迫りくる悪い奴ら(00:55~01:15)

チャールズ、映画撮影中止。アリスのことでジョーと喧嘩。
駅での映像に宇宙人の姿が。
避難指示。町封鎖。
軍に囚われていたジョー父、脱出。
軍に潜入するジョーたち。
ウッドウォードのテープから軍に虐げられた宇宙人の存在を知る。

▽全てを失って(01:15)
・死の気配を漂わせる

軍につかまる。

▽心の闇(01:15~01:25)
・何かを悟る
・解決策を探る

宇宙人に護送車が襲われて、ネレクが殺される。
ジョーたちは、何とか脱走。

▽第2ターニング・ポイント=第2プロット・ポイント(01:25)
・3幕の前後
・2幕内の伏線を集約
・突破口。背中を押される⇒立ち上がり、フィナーレへ

アリスを探しに墓地に



3幕(結末)

▽フィナーレ(01:25~01:50)
・クライマックス(目的達成・解決へ)
・最大に汗をかく
・あざといぐらい盛り上げる
・底から一気に上昇

地底へ。
アリス救出。
ジョー、宇宙人に「つらいことがあっても生きていける」
宇宙人、攻撃の手を止める。

▽ファイナル・イメージ(01:50)

ジョー、アリス、父と抱擁。
車等の機械で作られた宇宙船に乗って、地球から去る宇宙人。



・参考文献/サイト

・良点……
3幕構成。
なかなか良かった。
視覚的に見るものを魅了している作品。

・悪点……
主人公が、あまり行動的でない。
宇宙人について、さほど興味がない。むしろ父の方が興味深々で行動的だった。
ちょっと詰め込みすぎのような気もする。

・その他……

・ランク(A~Z)……B

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