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脚本家が古今東西の名作映画を分析
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Nでいかに主人公・渡邊勘治が生きていないかを説明
胃がんレントゲン写真
役所の市民課で、無気力に仕事をこなす勘治
(伏)陳情にくる市民たち、たらい回しにされて激怒

病院にて他の患者から胃がんの場合の診察医の決まり文句「軽い胃かいおう」etcを教わる
I・I・・・診察医「軽い胃かいおう」、勘治ショック

息子夫婦が自分の退職金の話
亡くなった嫁(回想)
光男の試合を観戦(回想)
戦争に行く光男を駅のホームで見送る(回想)
号泣

(伏)市民課にて書類に課長の判子が必要
欠勤
やけ酒を飲む
TP#1・・・小説家に会い、人生を生きることに

パチンコ
ビアガーデン
スナック
ディスコ?、「命短し」を熱唱
ストリップ劇場等

部下の小田切が訪ねてくる「役所をやめたい」「退屈」
小田切の退職届に捺印
(伏)小田切と勘治の仲を勘違いする息子夫婦
小田切に靴下をプレゼント
一緒に飯を食べながら市民課職員のあだ名を言って楽しむ、課長はミイラ
一緒にパチンコ、スケート、遊園地、映画、また食事
勘治「ミイラになったのは倅のせい」
小田切「倅に責任を押し付けるのはおかしい」「」やっぱろ息子さんが好きなくせに」

MP・・・光男が女遊びを責める

N「いなくなって2週間」

小田切の勤める玩具工場を訪ねる
食事
告白?
小田切「何か作ってみたら?」
勘治「何かできる」

役所に戻ってくる
下水管修理(公園作り)に乗り出す

5ヵ月後死亡
勘治、公園で死亡?
葬儀にマスコミが押しかけてくる
助役「渡邊が公園を作ったというのはおかしい」「役所の機構ではありえない」
市民たちが焼香をあげに、助役たち・・・
役人たち、なぜ5ヶ月前に急に人が変わったのか疑問に思う
女ができたから?→熱心さを説明できない

各課を熱心に説いて回る(回想)
市民と一緒に陳情(回想)
助役にたて突く(回想)
工事現場で倒れる(回想)
助役の部屋の前でヤクザにからまれる(回想)
渡邊の鋭い眼光に気圧されて引き下がるヤクザたち(回想)
勘治「わしに憎んでいる暇はない」(回想)
夕日を見て、「こんなものを見ている暇はない」(回想) ※胃がんのことを既に知っていた

勘治と自分を比較して自己嫌悪に陥る職員たち
無理やり自分たちを正当化する者も
勘治に同情し始める職員たち
警官、帽子を届けるついでに、焼香をあげていく
ブランコに揺られて楽しそうに歌う(回想)
勘治のあとに続く決意を固める職員たち

結局、市民からの陳情をたらい回しにする職員たち



・良点……
長めの3幕
2幕で主人公が死ぬという斬新な展開
徐々に死んだ勘治に感化されていくも、結局は元の木阿弥という結末が、痛烈な役所批判
シーケンスの纏まりがわかりやすい
3幕での勘治→職員たちへの視点チェンジ
 
・悪点……
 
・その他……
 
・ランク(A~Z)……B

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背景・・・カラーテレビ導入、オリンピックが間もなく開幕

六子が菊池先生に恋
菊池にでデートに誘われる六子

緑沼に人気に負けている茶川
(伏)ファンレターを捏造する茶川
(伏)淳之介、友達から小説を書く才能がもったいないと言われる

父、危篤の電報
茶川帰省
父と喧嘩

上空にブルーインパルスによる五輪の輪

煙草屋の婆さん、菊池の女癖の悪さを知る
(伏)女に声をかける菊池
六子、デート
一泊のバカンスに誘われる
煙草屋の婆さんから菊池の本性を知らされる六子
(伏)次から次へと病院をクビ
(伏)女性に声をかけまくる菊池
(伏)風俗街に消える菊池を目撃する六子

ファンレターの捏造が編集者にばれる
茶川の連載終了
淳之介、原稿用紙に小説を執筆、「緑沼ヒカル」と書く

六子、ヒロミに相談
自分を信じてバカンスに行くことに

緑沼=淳之介であることがばれる
怒る茶川、小説執筆を禁じる

父、死亡
葬式
父、茶川のために勘当するふりをしていた
父、茶川の作品を全てチェックしていた
茶川号泣

LP(TP#2)(1)・・・
六子と菊池、出かける
鈴木、菊池をぶっ飛ばす
ヒロミ倒れる
大事に至らず
実は、六子にプロポーズしていた菊池
実は無料診療していた菊池
誤解を解消するために女性に声をかけていた
結局、鈴木に気をつかってプロポーズを拒否していた六子

結婚を容認する鈴木夫婦

ヒロミ陣痛
女の子生まれる

CL(1)・・・
ウェディングドレスを着ている六子
鈴木夫婦に礼を言う
教会から出て行く六子と菊池、祝福する近所の人たち

LP(TP#2)(2)・・・
編集者、緑沼に挨拶に来る
緑沼のために会社の寮の空き部屋を用意
淳之介「小説家になりたい」
茶川、激怒
淳之介、出ていく
淳之介、ペンを忘れた?

CL(2)・・・
戻ってきた淳之介
ペンを返す茶川
茶川「全力で叩き潰す」



・良点……
3幕構成
茶川、六子、二人がメインの多人物平行型の構成

・悪点……
自分の方針(東大に行かせる)に合わないからといって、結局離れ離れになるなんて・・・
 
・その他……
 
・ランク(A~Z)……D

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OP・・・ゴジラに襲われる鈴木家(茶川の小説)

また淳之介を引き取るために川渕が現れる
断る茶川

美香が鈴木家に預けられてくる、美香不満タラタラ
伏線・・・美香のボロボロの色エンピツ
伏線・・・学校で「夫婦」と冷やかされる

伏線・・・ヒロミ、ゴールデン座を抜け出したい

伏線・・・淳之介、給食費を払っていなので給食を遠慮

伏線・・・同窓会の招待状

伏線・・・鈴木、隊の同窓会に参加?

同窓会にて馬鹿にされる茶川

戦友と語り合ってテンションが上がる鈴木
実は戦友は幽霊?

淳之介、給食費を値上がりした米代に当てていたことが発覚

茶川、ゴールデン座へ
ヒロミに男? 茶川、ショック

また川渕登場
MP・・・茶川、淳之介を育てることができることを証明してみせると豪語
茶川、芥川賞を狙うことを決意

伏線・・・
六子、同郷の友人と再会
タケオが悪い人とつるんでいる?

茶川の作品が、芥川賞の最終選考に残る
社内委員「”実力”と”接待(金)”が必要」
金を工面する近所の人々
社内委員、芥川賞を確約

鈴木家に、警察官が狂犬病注意の手紙がを持ってくる
佐久間、タロを連れて行く、追いかける一平と美香
タロは佐久間の家で買われることに

茶川、ゴールデン座を訪れる
ヒロミ、大阪の金持ちの家に嫁ぐことに
ヒロミ、茶川を訪ねるも不在
ヒロミ、泣きながら出ていく

芥川賞受賞祝賀会を前倒しで実施

タケオ、社内委員とつるんで詐欺
六子、激怒

LP・・・茶川の作品、落選
嘲笑する川渕に鈴木が激怒「読んでもいないのに、えらそうなことを言うな」
TP#2・・・茶川の作品「踊り子」・・・ヒロミへの想いを綴った純文学
川渕、読んで「引き裂かれた二人がまた元に戻る? 願望だ。現実はそうはいかない」
ヒロミ、戻ってくる
川渕、帰る

美香とお別れ
一平、色鉛筆をプレゼント
美香「大きくなったら一平君のお嫁さんになってあげる」



・良点……
一作目からの流れを継承
今回は、茶川がメインの群像劇

・悪点……
明確に、3幕にわけるのが難しい
わかりやすいシーケンスの区切りがなかった
一作目ほどのインパクトはない
 
・その他……
 
・ランク(A~Z)……B



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東京下町の町並み、建設中の東京タワー
集団就職してくる六子
近所の子供に怒るうだつの上がらない小説家の茶川
ヒロミのところ預けられてくる淳之介
TP1・・・六子、就職先が鈴木オートでがっかり
TP1・・・淳之介を押しつけてくるヒロミ、茶川が面倒を見ることに



淳之介が茶川のファンであることが発覚

伏線・・・手際よく自転車を修理する六子

経歴詐称で起こられる六子、募集が詐欺だと逆ギレする六子
六子、茶川の家の押入れの中に篭城
実は鈴木の間違いだったことが発覚、その後仲直り

伏線・・・淳之介が書いたSF小説がクラスメイトに好評
伏線・・・冷蔵庫の中の腐ったシュークリーム

鈴木家にテレビがくる
近所の人たちと力道山の試合を観戦
テレビが故障、茶川が分解して壊す

六子、シュークリームを食べて倒れる
佐久間から注射を打たれる

冷蔵庫がくる
氷運びが、捨てられた木製の冷蔵庫を見て「・・・・・・」

淳之介の書いた作品を盗作する茶川
淳之介、怒るどころか感動

伏線・・・一平の服のつぎはぎの中にお守り
伏線・・・近所に不審者

淳之介の母が見つかる
淳之介と一平が会いにいくも、出てきた男「いない」
金がなくて帰れない一平と淳之介
一平の服から金
戻ってくる二人

伏線・・・ヒロミ、茶川にプロポーズ?
伏線・・・ヒロミの家の前に、妙な男の姿
伏線・・・鈴木から金を借りる茶川

茶川、万年筆が描かれた絵を見る
サンタ(佐久間)から淳之介に万年筆のプレゼント

茶川、指輪の入っていない箱を出してヒロミにプロポーズ

青森行きの切符をもらうも浮かない表情の六子

ヒロミ、いなくなる

社長秘書が淳之介をお出迎え?

LP・・・六子「田舎に帰っても嫌がられる」「手紙の返事もこない」

LP・・・
社長(父)が迎えに来る
車で連れられていく淳之介
荒れる茶川



TP#2・・・
実は母から手紙がきていた
慌てて上野駅に向かう六子

TP#2・・・
淳之介からの感謝の意が綴られた手紙
追いかける茶川
戻ってくる淳之介
茶川「お前が帰ってきたら迷惑なんだよ(嘘)」

東京タワー完成



・良点……
3幕構成。
巧みな伏線
茶川、六子を柱とした群像劇
目的・動機がはっきりとしていない
強いていうなら、「成長」
OPとEDの東京タワーは、物語前後の茶川、六子の成長の象徴
掘北真紀がはまり役
掘北以外の女優が六子を演じていたら、あらゆるリアリティーが失われていた
構成的には、独立したシーケンス(エピソード)がブツ切りに並んでいるイメージ
ただ、様々なエピソードを通して茶川、六子は確実に成長している

・悪点……
特にない
 
・その他……
 
・ランク(A~Z)……A

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東京へ

幸一、仕事へ付き添えず
孫が駄々をこねる
紀子が東京案内
紀夫のアパートで休憩
熱海へ、煩くて眠れず
周吉、とも「もう帰ろう」
周吉、服部宅へ
周吉、飲み屋で服部、沼田と飲む
とみ、紀子のアパートに泊まる
志げの家に、酔っ払った周吉と沼田が現れる
東京駅でお別れ
大阪で一泊
LP(TP#2)・・・母危篤

尾道に家族が集結
翌日、母死亡
葬式
食事、志げ「形見ほしい」、幸一と志げと圭三は今晩帰る事に
京子「みんな勝手」
紀子「みんなの生活が一番大事」「父、母から離れていくもの」
紀子、周吉に元旦那のことを忘れていくことに対する苦悩を打ち明ける
周吉、紀子に、とみの形見の時計をプレゼント



・良点……
3幕構成。
ありふれた日常の中に潜むドラマを描いた作品。
見事なキャラクター設定。特に、自分勝手な兄弟。
ゆっくりとしたテンポで丁寧に1シーンを描いている。
周吉ととみの善人ぶりが、かせになっている。
態度には出さないが、東京や子供たちの変化に戸惑う二人の姿が切ない。
熱海で二人が寝る時、ドンちゃん騒ぎしている周りの連中に本当に腹が立つ。
東京という変化の激しい場所が、離れていく親子の関係の象徴。
変化は仕方がない肯定しつつも、変化に抗ってきた純粋な紀子の涙に感動。
その紀子に感謝する周吉も良い。

・悪点……
特にない
 
・その他……
エンタテイメント性に乏しい、退屈、作り手の自己陶酔、湿っぽいetcと、これまで古典作品を敬遠してきたが間違いだった。
じっくり作りこむことの大切だを学んだ。
 
・ランク(A~Z)……AA
 

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向田スガ子フィールド
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